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トラックの自動運転でドライバーはどうなるのか

ホンダや福井県永平寺町の自動運転・無人運転の取り組み

自動運転・無人運転が実現したら、事故がなくなり安全な世の中になるかもしれません。
トラックや車における自動運転や無人運転は、実際に試されています。
たとえば、2021年3月にホンダが世界で初めて開発した自動運転レベル3の「レジェンド」が存在します。
100台のみの限定生産で、高速道路では30~50km/hに限定という作動条件がある車です。

また、福井県永平寺町には、国内初に事業化されたレベル3の無人自動運転移動サービスが事業化されました。
えちぜん鉄道永平寺口駅から永平寺までを走行する定員4~5名の「ZEN drive」というカートで、約6kmの道のりを40分かけて運転するシステムです。
遠隔監視者を一人置いて、3台の自動運転車両が動いています。
高齢化が進む山間の街なので、こうした交通手段は人々の足として役立つはずです。

国土交通省の発表

2021年2月の国土交通省の発表です。
新東名浜松SA~遠州森町PA間の約15kmで、トラックの後続車無人隊列走行技術が可能になりました。
しかし、その発表よりも前の2020年7月には、主な大型トラックメーカー4社がこの技術に対応可能な車両を商品化すると発表していたのです。

後続車無人隊列走行技術は、有人運転のトラックの後ろを無人運転の車が、車間距離5~10km取って走るというシステムです。
こうした隊列走行により、他の車が割り込めなくなるため、事故を避けられます。

自動運転・無人運転の走行環境はどうなのか

無人運転を実現させるためには、走行環境を考えなければいけません。
考えられる走行環境は5つです。
1つめは空港や工場などの敷地内である閉鎖空間、2つめは高速道路のような自動車専用空間、3つめは幹線道路のような交通環境整備空間です。
そして、4つめは廃線跡のような限定空間、5つめは生活道路などが含まれる混在空間が考えられます。

閉鎖空間の場合は、2025年までの遠隔監視付き自動運転サービス実現を目指しています。
限定空間でも、2025年を見据えて、遠隔監視か運転手ではない、車内乗務員のみで走行できる自動運転サービスの実現を考えています。
さらに、先ほど説明したトラックの有人隊列走行も、2025年が目処です。
このようなところから、近い将来の自動運転や無人運転の実現が期待できるでしょう。

自動運転・無人運転実現はまだ課題がある

上記で説明しましたように、レベル3の自動運転は実現しつつあります。
しかし、レベル5となる無人運転は明確なサービスが確定していません。

無人運転においては、技術開発や道路整備、法律整備といった課題が山積みです。
また、社会で自動運転・無人運転が受け入れられるかという課題にも直面しています。

自動運転・無人運転でトラックドライバーの仕事がどうなるかは懸念されますが、まだその実現段階には至っていません。
今後の動向を見守りましょう。