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物流業者に大きな影響を与えるガソリン価格の高騰

ガソリンの値上がり

2021年11月29日、全国平均のレギュラーガソリンの店頭価格が1リットル168.6円に上がりました。
約7年ぶりの大幅な値上げなので、普段車を運転する方にとっては、大きな負担になります。

石油情報センターは毎週月曜日に、ガソリンのハイオクやレギュラー価格の他、灯油や軽油の店頭現金価格を電話調査しています。
その結果は、ほとんどの場合、翌々日の水曜日に、資源エネルギー庁のサイトで確認できます。

調査結果わかること

石油情報センターの調査結果からわかることは、レギュラーガソリンの全国平均価格が2020年春から上昇を続けている事実です。
ガソリンだけでなく、灯油も2021年11月29日は、11週連続の値上がりが確認されました。
タンク1個分にあたる18リットルあたりの価格が前の週よりも1円値上がりし、1950円になっています。

経済産業省資源エネルギー庁のHPには、調査結果の他に電話での問い合わせ先のフリーダイヤルの番号や、その受付時間が書かれています。
また、メールでの問い合わせができるようなフォームも用意されているので、質問がある場合は活用したいものです。

ガソリン価格値上げの背景と4つの理由

ガソリン価格値上げした背景には、輸入している原油価格の上昇があります。
「WTI原油先物」と呼ばれる、アメリカの代表的な原油の先物商品の価格も上がりました。

ガソリン価格の値上げは、いつまで続くものかわかりませんが、今後しばらくは続くと考えられます。
その理由として考えられることは、主に4つです。

1つは世界経済がコロナ禍から、回復の兆しが見えてきたことです。
多くの国では、企業活動も活発になり、家庭の暖房などにも求められるために、原油の需要は増える一方になると考えられます。

2021年8月にアメリカで起こった、大型ハリケーン「アイダ」の被害が2つめに挙げられます。
メキシコ湾の近くに存在する石油関連施設が被害を受けました。
復旧に時間がかかっているために、石油の供給が遅れたと考えられます。

円安傾向を3つめの理由として挙げます。
アメリカにおける長期金利上昇に伴い、2021年12月1日は1ドル113円台になりました。
このような円安が今後も続く場合、輸入価格が思わしくない方向になります。

4つめとして考えられる理由は、石油輸出機構OPECの追加増産が白紙になったことです。
また、OPECとロシアなどが所属する「OPECプラス」でも、10月や11月は原油の追加増産を行っていません。

今後のガソリン価格は今後高止まり

今後、ガソリン価格は高止まりが考えられます。
北半球では、冬に原油の消費が多いため、今後需要が減ることはありません。
こうした各国の燃料在庫を増やす動きが止まらない限りは、ガソリン価格が下がることは考えられないでしょう。

ガソリンや原油は、企業のみでなく家計にも大きな影響を与えるものなので、値上げは困るものです。
しかし、戦争の影響もあるため、価格高騰は今後長期化すると思われます。