イトーヨーカドーがアパレル業界から撤退した背景
イトーヨーカドーは、2023年3月にアパレル事業から完全に撤退するとの発表をしました。
イトーヨーカドーは、今まで店舗の中に大きな面積を取って衣料品売り場を設けていました。
さまざまなアイテムを置いていて、紳士服、婦人服、こども服の分野で季節商品や定番商品を杖に販売してきました。
この発表を受けて、今後は肌着以外の衣料品は基本的にどの店舗でも扱わなくなり、衣料品売り場も撤去されることになります。
イトーヨーカドーは幅広い品物を扱う総合マーケットとして、人々のニーズに応えることで店舗を全国に展開してきましたので、今回の変更は大きな影響を与えます。
こうした思い切った変化を決意した背景としては、まず時業内容を整理して、売り上げにあまり貢献していなかった衣料品をカットすることで無駄を省きたいという考えがあります。
今までにもイトーヨーカドーは利益を出すための改革をしてきましたが、衣料品分野は手を広げてきた結果、無駄が多くなってしまっていたのです。
衣料品部門を撤退させることで、イトーヨーカドーが強みを持っている部分に売り場面積や人員、資金を集中させることができるようになります。
その集中したい分野としては、食料品です。
イトーヨーカドーはもともと食料品スーパーとして営業を行い成功してきました。
これからは、その部門を強化することで的を絞った経営をしていくのが狙いです。
アパレル事業から撤退することで、衣料品の仕入れや倉庫などに在庫として残っている分をなくすことができます。
これにより無駄になっていたお金の動きを減らすことができ、より効率的なお金の流れを作れるというのもメリットとして考えています。
撤退と同時に発表された店舗の閉鎖について
イトーヨーカドーではアパレル事業からの撤退と同時に、複数の店舗を閉めるという発表を行いました。
合計で14ほどのお店を完全閉鎖することにしています。
これにより、東京周辺の首都圏のお店の強化をすることができます。
広いエリアにたくさんのお店を抱えているとどうしても管理が難しくなりますし、商品の仕入れや流通も無駄が出てきてしまいます。
そこで、比較的近いエリアの中にお店をまとめることで、無駄をなくして効率よくさまざまな管理ができるようにするのが狙いです。
また、一つのお店を維持するためには土地や建物を借りるお金もかかります。
これは全体で見るとかなりの金額になりますので、いくつかのお店を閉めることによって出ていくお金を減らせるというのもメリットとなります。
余ったお金でより良い商品を開発したり、売り場を充実させたりすることができ、お客様にとってメリットのあるお店作りができるようになるのです。