そもそも不動産流通とは?
不動産というのは土地や建物のことで、お店や企業のオフィスといった商業用に使われるものもありますし、一般の人が住むための住宅もあります。
こうした不動産は賃貸、つまり大家さんから借りて使うこともありますが、売買して所有者が代わることもあります。
その不動産を売りたい人と買いたい人との間に入って、うまく売買取引ができるようにするのが不動産流通という仕事です。
もちろん、売りたい人と買いたい人の両者だけで個人的に取引をすることもできます。
ですが多くの不動産取引は、直接やり取りするのではなく、不動産のプロが間に入っていろいろな手続きをします。
というのも、不動産取引をするのには難しく面倒な手続きが関係してくるからです。
単に何かに製品を手渡してその代金を受け取れば終了というものではなく、土地や建物を引き渡して買主のものにするには不動産登記という手続きをして、専用の書類を作成しないといけません。
またほとんどの場合、不動産の売買は非常に高額のお金が動きますので、間違いがないように慎重かつ正しい手順で取引を進めていく必要があります。
そこで、不動産取引についてよく知っていて経験もある不動産のプロが間に入って、取引の手助けをするのです。
仕事の内容について
不動産流通の具体的な仕事内容は、かなり幅広いものがあります。
まず、不動産を売りたい人と買いたい人の両方を探します。
一般に言う営業をするのですが、売りたい物件の大きさや建物の状態、建てられてからの年数、売主が希望する価格、物件についての法律上の制限などの情報を調査します。
その上で、買いたいという人にその情報を伝え、希望に合うかどうかを確かめます。
双方の希望が合ったら、売買契約書を作って交わします。
この際、不動産取引についての国家資格を持つ人が物件取引について重要なポイントをすべて説明する必要があります。
契約後はその物件の引き渡しをして、説明通りの条件となっているかを確かめてもらいます。
代金の支払いと受け取りも仲介して、多額のお金が間違いなく渡るように見守ります。
収益を得る仕組みとは?
不動産流通では、まず取引仲介料が一つの収益源となります。
買い手と売り手の仲介をしたことで、一定の手数料を受け取ることができるのです。
もう一つは、不動産会社自身が売り手から物件を購入して自分で買い手を探して売ることもあります。
これにより、売買代金の差額を収益にできます。
他にも、不動産会社が売り手に対し、このような形で売ったり運用したりすると良いというアドバイスをすることでコンサルティング料を得ることもあります。
さらに不動産会社は、物件のオーナーからその建物の管理を任され、管理料を収益としてもらうというケースも見られます。