コンビニの物流拠点は2つ
近所にあると便利なお店と言ったら、コンビニを思い浮かべる方は多いものです。
1日中営業しているので、早朝や夜遅くの買い物にも便利です。
この記事では、そんなコンビニの物流システムについてご紹介します。
コンビニには2つの物流拠点があります。
スナック菓子や日用品といった、比較的消費期限や賞味期限の長い商品の拠点が1つめです。
この拠点では、数を多めにストックして、各店舗からの発注があったら、ピッキングして発送します。
2つめの拠点は、消費期限や賞味期限が比較的短い、お弁当、おにぎり、サンドイッチを扱います。
こうした商品は、配送センターと食品を扱う工場に送られます。
しかし、お弁当などを扱う工場に送られるデータは、対象地域すべての数です。
そのため、工場から送られてきたお弁当やおにぎりは、配送センターで各店舗に分けられます。
コンビニの配送システム
配送システムについても説明します。
配送の場合も性質ごとに商品が仕分けされます。
冷凍車は冷凍食品、通常トラックは温度管理の必要がない日用品やスナック菓子などといった形態です。
消費期限や賞味期限が短いお弁当や冷蔵品などは、1日に3回納品されるシステムです。
その理由は、1回の配送量を減らし、陳列や片付けにかける時間を接客に当てられるからです。
また、鮮度保持のためという理由もあります。
納品回数を少なくすることで、より鮮度の良いお弁当やおにぎりをお店に並べることができます。
その結果、保存料などの添加物の減少、店舗の在庫切れ防止に役立ちました。
ここ最近は、工場での製造技術や衛生管理もレベルアップし、販売期間はより短縮されています。
廃棄ロスとチャンスロス
コンビニには、廃棄ロスとチャンスロスという言葉があります。
お弁当を例にして、それぞれの意味を説明します。
まずは廃棄ロスです。
売れない弁当を発注して廃棄することを廃棄ロスと言います。
それに対してチャンスロスは、販売可能だったにもかかわらず、注文しなかったために、もうけのチャンスを逃すことです。
この2つを避けるために店舗側は、徹底的に販売予測します。
1日の販売数ではなく、1ヶ月の販売数を出すことで、より精度の高い販売予測が可能です。
しかし、ここで本部と考え方のズレが発生するケースもあります。
たとえば、1ヶ月の販売数が平均して60個とします。
配送が3回あるので、単純に20個ずつの注文にしたいものですが、本部からはチャンスロスを考えてプラス3個注文するように指示されることがあります。
本部としては、発注分以上売れる可能性があるという考えです。
コンビニの今後
かつてのコンビニは、商品ごとに納品先が決まっていました。
そのため、店の前に多くのトラックが停車するという問題が出てきたのです。
現在、発送便は7系統前後に分かれ、物流拠点も少しずつまとめられています。
今後もこうした動きが活発になり、商品製造や物流拠点の統合がさかんになっていくのではないかと考えられます。
さらにドローンが物流にどのように関わっていくのかも気になるところです。
コンビニの今後はドローンに左右されるかもしれません。